今日は雨。読む作品の基準は話題になったもので推理、サスペンス、ホラー以外。

 

名前も呼べない (単行本)

名前も呼べない (単行本)

 

  主人公は25歳、ひとり暮らしの女性。不倫相手に子供ができたことをきっかけに、自分の感情や状況とどうやって折り合いをつけたらいいのか、って内容だと思う。たぶん。子供の頃に父親からトラウマを受けたり、母親に父と自分との関係を疑われたり、唯一の友達である女装趣味の男性を傷つけてしまったり。主人公はきつい状況があると「寝過ごすこと」にしてたり、不倫相手の家族が作った梅酒を自分ちの台所の下に置いてるんだけど、それを何度か引っ張り出しては琥珀色の梅を見ながら不倫相手やその家族のやりとりを妄想したり。主人公は感情がわきあがる前に笑ってしまう、目の前のものから逃げてしまう性分。ギラギラしてない。ただ作品の最後、不倫相手との会話で感情が爆発する。相手を打ちのめすための決定的な言葉を投げるというより、何度も重ねて大きくゆるやかに集束していく感じがした。人によっては「で?」かもしれないけど、あからさまに明るく前向きに終わらないのが私は好き。

 

 途中、読んでて鬱々したし、今読まない方がいいかな、やめろ私、と何度か思ったけど止まらんかった。なんかがリンクしたんかな。違うタイミングで読んだら「ふーん」で終わったかも。あと最後、そうだったのかってびっくりしたー。